微生物は地球上のどこにでもいます。たとえば、身近なところでは私たち人間の体の表面や体内にもたくさん存在しています。体の表面には、私たちの皮膚から出る適当な水分と餌となる脂肪を与えられた微生物がたくさん住んでいます。
当然、ヒトに対していい働きをするもの、悪い働きをするものが存在しています。たとえば、腸の中だけ見ても、大腸菌などの有害菌が存在しますし、食物の消化や、毒素の排泄などに役立っているビフィズス菌や乳酸菌などの有用菌も存在します。
また、もの作りの面でも、有用に利用できます。
いい使い方をするのが、漬物、お酒、納豆・・・などの発酵食品です。すべて、素材となるものを微生物に分解させて、旨みや食感を付与させています。一方で、同じ発酵の原理であっても、悪い働きをした結果が、腐敗です。単なる腐敗ならまだいいのですが、腐敗に際して毒素を出すような微生物の場合は、病原菌と呼ばれるのです。
クサヤや納豆など、普通なら腐敗していると考えるようなものでも、勇気を奮って食べてみたら、食中毒にならず、美味しかった・・・これが先人の知恵であり、発酵食品を構成してきているのです。今後の食の世界で、クサヤや納豆などのような、下手をすると腐敗と思えるような新しい食は出てくるのか、というと、僕はノーだと思っています。病原菌は存在しない、ただ、腐敗しているような味と臭いがするだけだから・・・、と言われても手を出せる人は少ないと思うからです。